「法王」の「5」は、「4」と「6」の中間に存在しなければ為らない！
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「皇帝」が「4」であるのは、物質的・現実世界の王であるからです。
「4」という数字は「物質」に他なりません。
「4」が物質的であるのは、理由が在ります。この宇宙では、自然は円です。自然の世界は常に円運動をします。惑星は球ですし、惑星は自転しています。また公転もしていますよね。つまりは円です。
水を一滴垂らして下さい。
水は必ず球状になります。立方体にはなりません。
故に「人工的な物質」は「立方体」で示します。
これもアトリビュートの一つです。
一方、「恋人たち」の数字は「6」です。
これも実は当然なのですね。
聖書（正確には旧約です）では、創世記に6日目に神は人間（アダム）を創ったと記述されています。
「6」は「3×2」です。
「三位一体×二人」ということですね。
「恋人たち」には、アダムとエヴァが描かれています。
詳しくは「恋人たち」の章で解説しますが、「恋人たち」の絵柄はエデンの園そのものです。
すなわち、「恋人たち」は旧約聖書の創世記そのものです。
参考までに「エデンの園」について解説しましょう。
『創世記』の記述によればエデンの園は「東の方」にあり、アダムとエバは、エデンの園を耕させ、守らせるために、神によって、エデンの園に置かれました。そして、食用果実の木が、園の中央には生命の樹と知恵の樹が植えられています。
また、エデンから流れ出た1つの川は園を潤し、そこから4つの川（良質の金とブドラフと縞メノウがあったハビラ・全土を流れるピション川、クシュの全土を流れるギホン川、アシュルの東を流れるヒデケル川（チグリス川）、ユーフラテス川）に分かれていました。ヤハウェ・エロヒム（創造主である神のことです）はアダムとイヴが禁じられていた知恵の樹の実（禁断の果実）を食べたことから「人はわれわれのひとりのようになり」、その後、生命の樹の実をも食べたことから永遠に生きることを恐れ、エデンの園から追放するわけです（これはジョン・ミルトンの失楽園に書かれています）。生命の樹に至る道（月）を守るため、ヤハウェ・エロヒムはエデンの東にケルビム（金星）ときらめいて回転する炎の剣（太陽）を置いたとされています。このケルビムはセラフィムという説もあり、有力な説でが大天使ミカエルがエデンの園の番人をしています。実際に炎の剣は、ミカエルの持っている剣です。
【コラム】ミカエルは忙しい？
非常に複雑な説なのですが、天使には階級があります。上から「幟天使：セラフィム」「智天使：ケルビム」「座天使」「主天使」「力天使」「能天使」「権天使」「大天使」「天使」となります。これは偽ディオニシウス・アレオパギタは著作『天上位階論』での解説です。
一般にミカエルは大天使と云われています。
では、ミカエルは下から数えて二番目の低い地位なのでしょうか？
聖書及び外典に書かれている天使の名前では、「ミカエル」「ガブリエル」「ラファエル」「ウリエル」「ラジエル」「レミエル」「メタトロン」「サンダルフォン」「サリエル」「ザドキエル」等です。
ミカエルは、ルシフェルと双子の兄弟とも云われています。
そのルシフェルが、天界でクーデターを起こして堕天使ルシファーとなりました。闘ったのはミカエルです。
天使の軍団を率いるミカエルが下から二番目の位であるのは不可思議です。
よって、ミカエルはその後、ケルビムに昇格（キリスト教ではよくある話しです）します。
参考までに云えば、ルシフェルはセラフィムと云われています。
兎にも角にも、ミカエルはスーパー天使です。エデンの番人、天界の軍団の長、右手に剣、左手に秤を持つことから、武器と秤を扱う職業の守護者とされています。中世においては、ミカエルは兵士の守り手、キリスト教軍の守護者となり、十字軍兵士の崇敬を集めています。現代のカトリック教会では、兵士、警官、消防官、救急隊員の守護聖人になっており、地域ではドイツおよびウクライナ、フランスの守護聖人とされているわけです。
まさに大忙しです。
しかし天使の世界では珍しいことではありません。
天使は神（ヤーウェ・エロヒム）の使いであって、神のパワーを持っています。
※故にルシフェルはアダムに嫉妬したという説もあります。
ここから推察すれば、現実的な世界の王である「皇帝」が「4」であり、「旧約聖書の創世記」を示す「恋人たち」が「６」ならば、「5」番は必然的にキリスト教の王でなければ、不自然になります。
また違う解釈もできます。
「5」は五芒星に通じます。
五芒星とは・・・・
五芒星（ごぼうせい）は、互いに交差する、長さの等しい5本の線分から構成される図形のことです。五角星、五線星、星型五角形、ペンタグラム（英: pentagram）とも呼ばれます。
タロットでは「ペンタクル」に必ず五芒星が描かれていますね。
5つの要素を並列的に図案化できる図形として、洋の東西を問わず使われてきたものです。世界中で魔術の記号とされ守護に用いることもあれば、上下を逆向きにして悪魔の象徴になることもあります。逆五芒星は悪魔の象徴としてとらえる際には、デビルスターと呼ばれることもあります。実際に「悪魔」のカードにも逆五芒星が描かれています。故に五芒星は「逆五芒星＝悪魔」の逆・・・すなわち神を示します。
ここまで解説すれば、「法王」が「5」であることは必然です。
「法王」はご存知の通り、キリスト教カソリックのTOPですよね。
「教皇」とも呼ばれます。
「皇帝」が現実世界・物質世界の王ならば、「法王」は精神世界・宗教世界の王です。
※これは、あくあまでもタロットの解説です。仏教では「大日如来」「釈迦如来」というヒーローが居ますし、道教では「天帝」「太上老君」というヒーローが居ます。ヒーローと書くとまたお叱りを受けそうですが、勘弁して下さい。
※初代「法王」はペテロです。イエスの一番弟子ですね。ペテロは元々「シモン（シメオンを短くした呼び名です）」という名でしたが、イエスにペテロ（巌）と呼ばれる様になります。この名はイエスが「私はこの岩の上に私の教会を建てる」と言ったことに由来しています。
「法王」というカードは、原則的には動かない（行動はしない）カードです。教えを授けますが、自らが率先して動くことはまずありません。
この点も、実際の「法王」を考えれば分かるのではないでしょうか？
「法王」は戦はしません。「皇帝」は戦をしますよね。
「法王」がバチカンから移動するときは、国際的な行事がある場合です。例えば・・・USA大統領の葬式とかです。
日本の天皇と似ていますね。
政治的な行事は一切タッチしません。
「法王」は政治家ではありません。
ただし、キリスト教義の教えを垂れることは間違い在りません。
法王は神の代理人、イエスの代理人であり、神では無いが神の教えを広める謂わば、旧約聖書の預言者に似ています。
