タロットに元々、意味は存在しない!
タロットには元々、「意味」などは存在しません。
「意味が存在しない」根拠を本編では解説します。
タロットの紀元は諸説あります。
「ヒンズー教の猿神ハヌマン説」
「ジプシー説」
「西洋のナイヴ説」
「魔神トート説」
と謂う具合ですね。
しかし、本当の紀元は、実は全く不明です。
最も正しいとみなされている説は「テンプル騎士団説」です。
テンプル騎士団とは、ユーグ・ド・シャンパーニュと8人の仲間の騎士によって巡礼者を保護し、聖地への道を警備するために1188年ごろに結成された禁欲的な軍事教団です。テンプル騎⼠団は、教皇の承認を得て、税の免除や世俗の裁判権を与えられていました。 当然、彼らは年とともに強力な権力を手にします。そのことが逆に多くの敵を作ることにもなるのは必定です。14世紀にはフランスのフィリップ4世が教団を異端として告発します。1307年にはフランスのテンプル騎士団は捉えられ、財産は没収されます。 多くの騎士団員は拷問によって異端信仰の告白を強要されました。そしてこのフランスの迫害は、次々に他国へ拡大します。 1314年、騎士団の偉大な人物であるジャック・ド・モレが処刑に処せられテンプル騎士団は根絶されました。 結果的にテンプル騎士団とタロットを結びつける確固たる証拠がないまま謎に包まれます。
テンプル騎士団は、史上初の「秘密結社」と謂われています。
「秘密結社」の具体的なものは・・・
「フリーメイソン」「薔薇十字団」「黄金の夜明け団」などがあります。
「秘密結社」は別にオカルティズムな儀式を実践する組織ではありません。
正確には「カバラ」の解釈とその実践を目的とした集団です。「カバラ」は「カッバーラ」とも発音します。
「カバラ」の最も有名なものは、「セフィロトの樹」でしょう。
セフィロトの樹は、カバラの中では仏教の「曼荼羅」に似ていますね。
「カバラ」の思想を集約したのが「セフィロトの樹」と考えても間違いではありません。
実は「タロット」と「セフィロトの樹」は、非常に濃厚な相関関係にあります。
話しは脱線しましたので、テーマに戻りましょう。
「タロット」には元来、「意味」なんてものは存在しません。
それは明確な根拠があります。
本編ではその根拠を論理的にご説明しましょう。
では仕切り直しです。
「タロット」の紀元を最初に解説したのは、「カバラとタロット」の重要な関係を知って貰いたいからです。
結果的には、タロットの発祥は謎のままなのですが、「カバラ」の思想とタロット(ウェイト・スミス版)は完全に相関関係があるんですね。
タロットが有名になったのは、「マルセイユタロット」の時代からです。
マルセイユタロットもその時代背景が明確では無いのですが、13世紀から14世紀という西洋の中世時代です。
最初に解説してしまうと、「タロットカード」は当時は遊びのカードだったのです。
現にタロットカードで賭け事をしていたという文献も残っています。
中世ヨーロッパでは、大衆の遊びが極端に少なかったわけですね。
当たり前ですが。
当時は、芝居と呼べるようなものはありません。
シェイクスピアは未だ生まれていません。
映画もありませんし、TVもありません。
書籍は手書きですから、非常に高額でした。
貴族ならまだしも、大衆には手が届きません。
そこで流行ったのがタロットカードです。
マルセイユタロットの名前の由来は、フランスの港街「マルセイユ」が、タロットカードを印刷する工房が多かったからです。
勿論ですが、印刷と言っても活版印刷ではありませんよ。
「遊び」のカードに「意味」なんてものは在るわけ無いですよね。
現に「マルセイユタロット」は後にトランプに変化していきます。
皆さんはトランプの一枚を観て、「意味」が謂えますか?
謂えません。
「意味」なんてものは無いからです。
ウェイト・スミス版タロットの元型のマルセイユタロットには意味が無いのですから、タロットカード本来には意味は存在しません。
つまり皆さんは、「意味の無いもの」を必死で意味を覚えている・・・
となります。
なぜ・・・このような状態になってしまったのでしょう?
それは、タロットを教える側・出版社側の都合です。
タロットを学ぶ方法としては、「タロットスクール通学」「タロット講座の受講」「書籍や教材での独学」というパターンになりますね。
仮にスクールに通学したとしましょう。
そこには大勢の生徒さんが居ます。
教える講師としては、個別に対応して教えるなんてことは絶対にしません。
効率が悪い。
画一的で大勢の生徒さんに一辺に教えた方が良いでしょう。
逆にそうならなければ商売になりません。
一番簡単な方法は「意味を覚えろ!」です。
では独学のパターンではどうでしょうか?
一般的には書籍を購入して勉強するんでしょうね。
書籍とは商業出版です。
商業出版はボランティアではありません。
儲からなければ会社が損をします。
よって、多くの人に買って貰わなければなりません。
それには、やはり不特定多数の人に買って貰えるようにしなければなりません。
その最も簡単な方法は、「意味を覚えろ!」です。
実際に、どの書籍にもタロットカードの意味が羅列しています。
このように、タロットを学ぶ人は、思い込まされてきたわけですね。
「タロット学習方法」は「意味の暗記」だと。